マグネシウム不足の影響は?摂取基準と豊富な食材について解説

こんな方におすすめ
  • マグネシウムの不足は、身体にどんな悪影響があるの?
  • マグネシウムはどれくらい摂れば十分なの?
  • マグネシウムはどんな食材に豊富なの?

マグネシウムが不足すると、めまい・イライラ・食欲不振・疲労感・便秘・動悸・不整脈・神経過敏などの不定愁訴をはじめ、虚血性心疾患や高血圧・筋肉のけいれんを引き起こすリスクがあります。

しっかり寝ているのに疲れが取れない、便秘が続くなどの症状は、マグネシウム不足である可能性があります。

そこで今回は、「マグネシウムをどのくらい摂取すればよいのか(摂取基準)」「マグネシウムが豊富な食材や摂取方法」について解説します。

食事と生活を見直すことが健康に繋がる第一歩になりますので、この記事を参考に見直してみるといいでしょう。

監修者

株式会社サムライフ 代表取締役 坂田 武士

薬剤師の経験を経て、薬に頼らない予防医学の専門家として従事。「日本の死因の第一位を老衰死にする」を目標に掲げ、過去20年間にわたる予防医学や栄養学に関する膨大な臨床実験と、延べ5万人に対する予防医学の指導を経験。

病院の院長や、管理栄養士、パーソナルトレーナーなど、健康を指導する立場の人間や、オリンピックメダリストをはじめとしたトップアスリートへの指導も行う。

著書:
4日間で脂肪だけをキレイに落とす本 筋肉を落とさず健康的にやせる!
『薬をすすめない薬剤師が教える 脱・薬健康法

目次

マグネシウムとは

多量ミネラルであるマグネシウムは、身体に必要なミネラルの1種です。

成人の場合、体内に20~25g含まれており、そのうちの50〜60%は骨に、残りは肝臓や筋肉・脳・神経・血液などにタンパク質と結合して存在しています。

すべての細胞内にも含まれているため、体内のミネラルバランスをコントロールするうえで重要な役割を果たしています。

マグネシウムは、主に次の2つ働きがあります。

  • リンやカルシウムとともに骨を形成する働き
  • 体内のさまざまな代謝を助ける働き

マグネシウムは骨や歯の構成成分で、カルシウムを定着させるために重要な働きをします。

また、体内のあらゆる代謝をサポートしたり、虚血性心疾患を予防するためにも欠かせないミネラルです。

体内にある300種類以上の酵素の反応を助ける働きもあり、筋肉の収縮や神経の伝達、体温・血圧の調整にも役立っています。

マグネシウム不足で起こる不定愁訴

マグネシウム不足で起こる不定愁訴

マグネシウムの不足は、めまい・イライラ・食欲不振・疲労感・便秘・動悸・不整脈・神経過敏などの不定愁訴の原因になります。

また、マグネシウムが慢性的に不足すると、虚血性心疾患や高血圧・筋肉のけいれんを引き起こすリスクが高まります。

神経過敏や抑うつ感などが生じることもあります。

マグネシウム不足による不定愁訴(抜粋)
  • 疲労感
  • 便秘

これらの不定愁訴はプレゼンティーズムに繋がる可能性もあるため、健康経営の観点からも重要な課題です。

疲労感

マグネシウムは必須ミネラルの1つで、体内では産生できませんが、体内の酵素を活性化させ、糖代謝に関わり、エネルギー供給に必要不可欠なミネラルです。

そのため、マグネシウムが不足するとエネルギー供給が不十分となり、疲労感が生じます。

また、マグネシウムは筋肉の正常な収縮に必要であり、不足すると筋肉の機能が低下し、疲労感が増すこともあります。

便秘

マグネシウム不足で便秘になる原因の1つは、水分不足があげられます。

マグネシウムは、腸内で一度吸収した水分を腸壁に吸い取られることなく保持し、便を柔らかくしたり、便の容積を増やしたりして、排便をスムーズにします。

したがって、マグネシウムが不足すると水分の適切な調節を妨げ、便が硬くなり、排便が困難になる可能性があります。

また、マグネシウムは腸の筋肉の収縮を助け、便を通過する速度を調節します。

そのため、マグネシウム不足の場合、腸の筋肉の収縮が正常に行われず、便が正常に進まなくなることが便秘の原因となる可能性があります。

予防医学の観点からみるマグネシウムの摂取量基準

予防医学の観点からみると、30~49歳男性の場合で1日の摂取目標量は400㎎と考えられます。

年齢・性別によって摂取目標量は異なりますが、ひとつの基準として400㎎を目安にするといいでしょう。

マグネシウムの目標量は400㎎

厚生労働省の『日本人の食事摂取基準2020年版』では、マグネシウムの摂取基準である「推奨量」は、男性10~74歳は210~370㎎、女性10~74歳は220~290㎎としています。

ただし、推奨量の基準は、ほとんどの人(97~98%)が欠乏しないラインであり、予防医学の観点では不十分です。

マグネシウムの食事摂取基準

引用:日本人の食事摂取基準(2020 年版)

そのため、サムライフでは生活習慣病予防・健康の維持のラインとしてマグネシウムの摂取目標量として1日400㎎を推奨しています

厚生労働省から具体的に示されている数値ではないものの、当社が20年以上にわたる臨床実験と様々なデータを複合的に分析した上で割り出しています。

マグネシウムの食事からの過剰摂取による健康被害は報告なし

通常の食事を続けている限り過剰に摂取する可能性は低いため、食事からの過剰摂取による健康被害はほとんどないと考えられます。

健康な人の場合、余分なマグネシウムは腎臓で排出されますが、腎臓に疾患がある場合血液中のマグネシウム濃度が高くなることがあります。

また、医療品として下剤に使われるように、薬やサプリメントでマグネシウムを過剰に摂り過ぎると、軟便や下痢を起こすことがあります。

通常の食事からの過剰摂取による健康被害は報告されていないため、耐容上限量は設定されていません。

代表 坂田

私のマグネシウム吸収量の検査結果は「677.3㎎」と400㎎を大きく超える健康的な結果です。

参考:多業界にわたる予防医学の知見

マグネシウムが豊富な食材と摂取量

マグネシウムが豊富な食材と摂取量

マグネシウムは精製などによって失われてしまうため、加工していない食品に広く含まれています。

豆腐などの大豆製品や、未精製の穀物類や、アーモンドやカシューナッツなどの種実類、ひじきやわかめなどの海藻類に豊富です。

カテゴリー食材マグネシウム含有量(㎎)
豆製品木綿豆腐/半丁(150g)85.5
納豆/1パック(50g)50
油揚げ/1枚(約30g)45
大豆/30g16.5
種実類アーモンド/10g(約10粒)29
カシューナッツ/10g24
落花生/10g17
海藻類乾燥わかめ/10g100
乾燥ひじき/10g62
穀物類そば/1束(茹であがり時260g)85.8
玄米/1善(160g)78.4

木綿豆腐

絹ごし豆腐半丁75㎎にたいして、木綿豆腐は半丁85.5㎎とマグネシウムの含有量が多く、タンパク質やカルシウムも絹ごし豆腐よりも多く含まれています。

また、マグネシウムの他にも、モリブデン・銅の含有量も豊富です。

お好み焼きなどの粉もの料理や、お菓子、ひき肉料理のハンバーグなど、カロリー量が増えやすい料理の糖質カットに適しています。

豆腐は固められる際に、凝固剤が使われますが、天然にがり(粗製海水塩化マグネシウム・塩化マグネシウム含有物)または、にがり(塩化マグネシウム)が使われているものがおすすめです。

1日でマグネシウム400㎎摂取する場合、木綿豆腐を約2丁半摂取する必要があり、木綿豆腐だけでマグネシウムを摂取するのは現実的ではありません。

わかめ

マグネシウムの豊富なわかめは、他にもヨウ素・ビタミンKが豊富で、みそ汁やスープ・酢の物・サラダ・うどんや蕎麦のトッピングにも人気です。

乾燥わかめは、5分程度水に浸せば約10~12倍の元のサイズに戻りますが、長時間水の中に入れてしまうと、食感が落ちてしまうため注意が必要です。

1日でマグネシウム400㎎摂取する場合、乾燥わかめを40g摂取する必要があり、乾燥わかめだけでマグネシウムを摂取するのは現実的ではありません。

玄米

精製されていない玄米は、白米に比べて脂質は多いが糖質は低く、食物繊維も豊富です。

マグネシウムの他にも、モリブデン・マンガン・銅・ナイアシンビタミンB6ビタミンB1パントテン酸などの栄養素も多く含まれています。

玄米は精製していないことから水を吸いにくいため、軽くといだ後に6時間~1晩水につけてから、炊飯器の玄米の目盛りまで水を入れて炊飯すると、ふんわりとした玄米を炊くことができます。

1日でマグネシウム400㎎摂取する場合、玄米を約5善摂取する必要があり、玄米だけでマグネシウムを摂取するのは現実的ではありません。

マグネシウムの効果的な摂取方法

マグネシウムの効果的な摂取方法

マグネシウムは、精製などによって失われやすいため、加工していない食品に広く含まれていますが、現代人は精製穀物や精製塩を摂取する機会が増えたため、マグネシウム不足が増えていると言われています。

加工食品や精製されたものを避け、大豆類・海藻類・種実類・穀物類など、様々な食材からバランスよく摂取することが大事です。

カルシウムと一緒に摂取する

マグネシウムはカルシウムと深く関わっているため、バランスよく摂取することが大切で、食事から摂るカルシウムとマグネシウムの比率は、カルシウム2:マグネシウム1が理想的です。

カルシウムも含まれていることから、効率よくとれる食品として注目されている豆腐には、凝固剤としてにがり(塩化マグネシウム)が使われており、マグネシウムの吸収率アップにも貢献します。

また、大豆製品はカルシウムも豊富で毎日の食卓に使いやすいため、1日に1回は大豆製品の摂取をおすすめします。

海藻類をプラスする

マグネシウムの豊富なわかめやあおさを味噌汁やお吸い物に、スープにはわかめを加えるなど、毎日手軽に摂ることができます。

また、お蕎麦のトッピングにはわかめを加えると、どちらにもマグネシウムが豊富に含まれているので補給メニューとしておすすめです。

精製されていないものを選ぶ

一般的に「食塩」と呼ばれる塩は「精製塩」で、精製される際に身体に必要なミネラルが取り除かれてしまいます。

塩を選ぶときは精製されていない、海水のみから作られた「天日塩」「平釜塩」がマグネシウムなどのミネラルが豊富なためおすすめです。

また、玄米や全粒粉パンなど、精製されていない穀物にはマグネシウムに加えて、食物繊維やビタミンなどの栄養素も多く含まれています。

特に玄米はビタミン・ミネラルを豊富に含み、特に疲労回復効果が期待できるビタミンB1は、白米よりも豊富に含まれています。

精製されていない穀物には食物繊維が豊富なため消化が悪く、よく噛んで食べる必要があります。

まとめ

今回は、マグネシウムの不足による不定愁訴や病気、マグネシウムの摂取基準や摂取方法について解説してきました。

マグネシウムが不足すると、めまい・イライラ・食欲不振・疲労感・便秘・動悸・不整脈・神経過敏につながるため、仕事や日常生活にも影響が大きくなります。

マグネシウムの摂取目標量は1日400mgと、通常の食事でとりきるのには限界があるでしょう。

そのため、適切な食事に加えて、食事で不足する分をサムライフのフルコンサプリメントで補うことをおすすめします。

私自身、マグネシウムの吸収量が「677.3mg」と400mgを大きく超え健康的な水準を維持しているのは、間違いなく食生活とサプリメントの賜物です。

同じように健康的な身体を手に入れたい方は、トップアスリートも愛用するサムライフのサプリメントを、ぜひお試しください。

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