寝起きの悪さを改善する!必要な栄養素と目標量

- 寝起きが悪くなる原因って?
- 寝起きが悪い状態が続くと考えられる病気は?
- 寝起きの悪さの改善は、どんな方法があるの?
「寝起きが悪い」「なかなか起きられない」というのは、体が発しているサインの一つです。
自律神経の乱れや、睡眠の質の低下、栄養不足など、さまざまな原因が潜んでおり、寝起きが悪い状態が続く場合には、甲状腺機能低下症やうつ病、自律神経失調症、睡眠時無呼吸症候群などが隠れている場合があります。
そこで今回は、寝起きが悪くなる原因、その背景にある可能性のある病気、さらに食事・栄養や生活環境の観点から、寝起きの悪さの改善方法を解説します。
食生活を中心とした栄養管理を見直すことが健康に繋がる第一歩になりますので、この記事を参考に見直してみるといいでしょう。
株式会社サムライフ 代表取締役 坂田 武士
薬剤師の経験を経て、薬に頼らない予防医学の専門家として従事。「日本の死因の第一位を老衰死にする」を目標に掲げ、過去20年間にわたる予防医学や栄養学に関する膨大な臨床実験と、延べ5万人に対する予防医学の指導を経験。
病院の院長や、管理栄養士、パーソナルトレーナーなど、健康を指導する立場の人間や、オリンピックメダリストをはじめとしたトップアスリートへの指導も行う。
- 株式会社 サムライフ 代表取締役
- 一般社団法人 日本予防医学マイスター協会 代表理事
- 一般社団法人 日本先進医療臨床研究会 理事
著書:
『4日間で脂肪だけをキレイに落とす本 筋肉を落とさず健康的にやせる!』
『薬をすすめない薬剤師が教える 脱・薬健康法』

寝起きが悪い状態とは

寝起きが悪いとは、睡眠から目覚める際に、スムーズに覚醒できない状態を指します。
単なる夜更かしや睡眠不足だけでなく、体のリズムやホルモン分泌、自律神経のバランスが乱れているサインであることも少なくありません。
放っておくと、集中力の低下や情緒不安定、日中の強い眠気や倦怠感など、慢性的な不調につながることがあります。
つまり「寝起きが悪い」というのも、不定愁訴の代表的なサインのひとつなのです。
寝起きが悪くなる原因

寝起きが悪い背景には、複数の要因が関係しています。
特に自律神経の乱れや睡眠の質の低下、栄養バランスの乱れ、低血圧や血流の悪化といった状態は、寝起きが悪くなる大きな要因となります。
- 自律神経の乱れ
- 睡眠の質の低下
- 栄養バランスの乱れ
- 低血圧や血流の悪化
自律神経の乱れ
自律神経の乱れは、寝起きが悪くなる主な原因のひとつです。
自律神経は、交感神経(活動モード)と副交感神経(休息モード)から成り、体のリズムを整えています。
しかし、ストレスや不規則な生活、夜遅くまでのスマートフォン使用などでこの切り替えが乱れると、夜に十分休めず、朝になっても副交感神経が優位の状態が続きます。
その結果、体が「まだ休息中」と判断し、目覚めのスイッチが入らず、頭も体もスムーズに動き出せなくなってしまいます。
こうした状態が続くと、朝からだるさや頭の重さを感じることが増え、1日のスタートがつらくなってしまうのです。
睡眠の質の低下
睡眠の質の低下は、寝起きが悪くなる大きな原因のひとつです。
スマートフォンの光や寝室の明るさによって、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が妨げられ、眠りが浅くなります。
また、カフェインやアルコールの摂取、夜間の血糖値変動も深い眠りを妨げる要因です。
睡眠時間が足りていても疲れが取れない場合は、眠りの質を見直す必要があります。
関連記事:不眠症の原因と改善に役立つ栄養素とは
栄養バランスの乱れ
寝起きが悪くなる原因の一つに、栄養バランスの乱れがあります。
朝の目覚めには、脳内物質であるセロトニンとメラトニンが関わっており、これらの働きにはビタミンB6や鉄、マグネシウム、たんぱく質などの栄養素が欠かせません。
不足すると、ホルモンや神経伝達がうまく機能せず、睡眠の質が低下し、朝スッキリ目覚められなくなります。
また、ビタミンB群やマグネシウム、鉄はエネルギーを生み出す代謝にも関与しており、不足すると「朝から体が重い」「エンジンがかからない」といった状態になります。
偏った食事や無理なダイエットは、こうした栄養不足を招く大きな要因です。
低血圧や血流の悪化
寝起きが悪くなる原因の一つに、低血圧や血流の悪化があります。
血圧が低いと、朝起きたときに血液が全身や脳に十分に巡らず、酸素や栄養の供給が遅れます。
そのため、頭が重く感じたり、立ちくらみが起こりやすく、すぐに動けないといった症状が起こりやすくなります。
また、冷え性や貧血も血流を滞らせるため、目覚めの悪さにつながります。
寝起きが悪い人に隠れている病気

寝起きの悪さが慢性的に続く場合、甲状腺機能低下症やうつ病、自律神経失調症、睡眠時無呼吸症候群などの疾患が隠れていることがあります。
甲状腺機能低下症では代謝が低下し、常に体がだるく感じやすくなります。
うつ病や自律神経失調症では、朝に強い倦怠感や無気力が現れることがあります。
また、睡眠時無呼吸症候群では、睡眠中に呼吸が止まることで深い眠りが妨げられ、翌朝の目覚めが悪くなります。
これらの疾患は「なんとなく起きられない」という不調から始まることも多いため、改善しない場合は医療機関への相談が大切です。
寝起きの悪さを改善する方法

寝起きの悪さを改善するためには、生活リズムや生活習慣、生活環境を見直すことが大切です。
- 毎日同じ時間に起きる
- 起きたら朝日を浴びる
- 就寝2時間前からスマホやパソコンは見ない
- 就寝前に白湯やハーブティーを飲む
毎日同じ時間に起きる
体内時計を整えるためには、毎日同じ時間に起きることが基本です。
休日も含めて起床時間を揃えることで、脳と体が自然に覚醒モードに切り替わりやすくなります。
最初は少しつらく感じるかもしれませんが、徐々に朝の目覚めがスムーズになります。
起きたら朝日を浴びる
朝起きたら、カーテンを開けて自然光を浴びることが大切です。
光は脳に「起床の合図」として伝わり、セロトニンの分泌を促します。
セロトニンは夜に睡眠ホルモンであるメラトニンへと変化するため、質の良い眠りにもつながります。
就寝2時間前からスマホやパソコンは見ない
就寝2時間前から、スマートフォンやパソコンは控えましょう。
ブルーライトは脳に昼間だと錯覚させ、メラトニンの分泌を妨げます。
就寝前の2時間はスマホやパソコンを控え、読書や軽いストレッチなどでリラックスする時間に変えましょう。
これにより、自然に眠りに入れる準備が整います。
就寝前に白湯やハーブティーを飲む
就寝前に白湯やカフェインの入っていないハーブティーを飲むと、体が温まりリラックスできます。
体温が徐々に下がる過程で眠りに入りやすくなり、自然な眠りをサポートします。
また、温かい飲み物は血流を整え、朝の目覚めにも良い影響を与えます。
寝起きの悪さの改善に必要な栄養素と目標量

寝起きの悪さの改善には、ビタミンB6、鉄、マグネシウム、ビタミンC、ビタミンE、タンパク質、トリプトファンなど、脳や神経、ホルモンの働きをサポートする栄養素をバランスよく摂ることが大切です。
ビタミンB6
ビタミンB6は、神経伝達物質であるセロトニンの合成に必要な栄養素です。
セロトニンは朝に覚醒を促す役割を持ち、夜になると睡眠ホルモンのメラトニンへと変化します。
ビタミンB6が不足すると、神経伝達物質の働きが鈍くなり、寝起きのだるさや頭の重さを感じやすくなります。
そのため、毎日の目覚めを整えるために欠かせない栄養素です。
鉄
鉄は、寝起きの悪さの改善に必要な栄養素の一つです。
鉄は、血液中のヘモグロビンを作るために欠かせない栄養素で、酸素を全身に運ぶ役割があります。
十分な鉄があると脳や筋肉に酸素が届きやすくなり、朝のだるさやぼんやり感を軽減できます。
また、鉄はエネルギー代謝にも関わるため、朝から活動するための体力を支えます。
そのため、寝起きを改善するためには、鉄を日常的にしっかり摂ることが重要です。
マグネシウム
マグネシウムは、神経を落ち着かせ、睡眠の質を高める働きがあります。
マグネシウムは神経や筋肉の働きを調整する役割があり、十分に摂ることで副交感神経が働きやすくなり、深い眠りを得やすくなります。
睡眠の質が高まると、朝の覚醒もスムーズになり、だるさや頭の重さを軽減できます。
また、マグネシウムはエネルギー代謝にも関わるため、朝の活動に必要な体力を支えます。
このため、寝起きの悪さを改善するには、マグネシウムを日常的に摂ることが欠かせません。
ビタミンC・ビタミンE
ビタミンCとビタミンEは、どちらも強力な抗酸化作用を持つ栄養素で、寝起きを改善する上で互いに補完し合う役割があります。
ビタミンCは、活性酸素を除去して血管や細胞を守り、脳や筋肉への酸素・栄養供給をスムーズにすることで、朝のだるさやぼんやり感を軽減します。
また、コラーゲン生成をサポートして血管や骨の健康も保ちます。
一方ビタミンEは、脂溶性の抗酸化作用を持ち、血管内の脂質の酸化を防いで血流を良くすることで、朝の覚醒や全身のエネルギー代謝を助けます。
両者をバランスよく摂ることで、血流改善と酸化ストレスの抑制が同時に行われ、寝起きの悪さや疲労感の軽減につながります。
そのため、寝起きを改善するにはビタミンCとビタミンEの両方を意識して摂取することが重要です。
タンパク質
タンパク質は、寝起きを改善するために欠かせない栄養素です。
体内でホルモンや酵素、神経伝達物質の材料となり、朝の覚醒や体の活動をスムーズにサポートします。
特に、脳でセロトニンやメラトニンを合成する際の原料にもなり、睡眠のリズム調整に重要な役割を果たします。
さらに、筋肉や臓器のエネルギー代謝にも関わるため、朝のだるさや倦怠感を和らげ、活動を始めやすくします。
偏った食事や不足は、体内のホルモンや神経の働きを鈍らせ、寝起きの悪さを助長してしまいます。
そのため、朝の目覚めを良くするためには、良質なタンパク質を日常的にしっかり摂ることが大切です。
トリプトファン
トリプトファンは、寝起きを改善する上で欠かせない必須アミノ酸です。
体内で、セロトニンという神経伝達物質の原料となり、セロトニンは夜になると睡眠ホルモンのメラトニンに変わります。
このサイクルが整うことで、夜はぐっすり眠り、朝はスッキリ目覚めやすくなります。
さらに、トリプトファンはストレスや不安を和らげる作用もあるため、自律神経の乱れによる寝起きの悪さを改善する手助けにもなります。
不足すると睡眠リズムが乱れ、朝のだるさや頭の重さを感じやすくなるため注意が必要です。
そのため、寝起きを良くするためには、乳製品や魚、大豆製品などトリプトファンを含む食品を日常的に摂ることが大切です。
まとめ
今回は、不定愁訴の一つである寝起きが悪くなる原因や、改善方法について解説してきました。
寝起きの悪さの改善には、タンパク質や、必須アミノ酸であるトリプトファン、ビタミンB6、鉄、マグネシウム、ビタミンC、ビタミンEなどをバランスよく摂取し、生活習慣を見直すことも大切です。
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