冷え症が起こる原因と改善方法について解説
- 冷え性が起こる原因って?
- 冷え性が続くと考えられる病気は?
- 冷え性の改善は、どんな方法があるの?
季節を問わず、手足の冷えを感じる冷え性は、不定愁訴の一つです。
血行不良やホルモンバランスの乱れなど、さまざまな原因が潜んでおり、甲状腺機能低下症、膠原病、閉塞性動脈硬化症、心不全などを引き起こす可能性があります。
そこで今回は、冷え性の症状と原因、その背景にある可能性のある病気、さらに食事・栄養や生活環境の観点から、冷え性の改善方法を解説します。
食生活を中心とした栄養管理を見直すことが健康に繋がる第一歩になりますので、この記事を参考に見直してみるといいでしょう。
株式会社サムライフ 代表取締役 坂田 武士
薬剤師の経験を経て、薬に頼らない予防医学の専門家として従事。「日本の死因の第一位を老衰死にする」を目標に掲げ、過去20年間にわたる予防医学や栄養学に関する膨大な臨床実験と、延べ5万人に対する予防医学の指導を経験。
病院の院長や、管理栄養士、パーソナルトレーナーなど、健康を指導する立場の人間や、オリンピックメダリストをはじめとしたトップアスリートへの指導も行う。
- 株式会社 サムライフ 代表取締役
- 一般社団法人 日本予防医学マイスター協会 代表理事
- 一般社団法人 日本先進医療臨床研究会 理事
著書:
『4日間で脂肪だけをキレイに落とす本 筋肉を落とさず健康的にやせる!』
『薬をすすめない薬剤師が教える 脱・薬健康法』
冷え性の特徴と症状
冷え性は、不定愁訴の一つで、外気温が低くない環境下でも、手足や腰、背中、下半身など特定の部位が冷たく感じる状態を指します。
冷え性の症状には、手足や下半身の冷えだけでなく、頭痛、めまい、疲労感、息切れ、関節痛、不眠、下痢や便秘などが現れることもあります。
オフィスなどでの過度な冷房が原因による「クーラー病」も冷え性の一因です。
これらの症状は、自覚症状として現れるものの、西洋医学では明確な診断基準はありません。
冷え性が起こる原因
冷え性は、主に血行不良や貧血、ホルモンバランスの乱れが原因で発症します。
特に、思春期や更年期においては、ホルモンバランスや自律神経の乱れが毛細血管の血流を悪化させ、冷え性が起こりやすくなります。
人間の血管は、全長約10万キロメートルにも及び、その約95%を占める毛細血管が、細胞に栄養や酸素を供給し、老廃物を排出する重要な役割を担っています。
しかし、生活習慣や食習慣の乱れが血行不良を引き起こし、冷え性や倦怠感といった不定愁訴を生じさせます。
また、血液中のコレステロールが増加したり、血液循環に支障が起きたりすることでも冷え性が引き起こされます。
さらに、女性は男性に比べて筋肉量が少なく、体温調節機能が低い傾向があります。
加えて、鉄欠乏性貧血や低血圧、無理なダイエットによる栄養の偏りも冷え性を悪化させる原因です。
現代では、エアコンによる極端な温度差や、締め付けの強い下着による血行不良も、冷え性を引き起こす要因とされています。
こうした外的環境の影響に加え、自律神経の乱れが体温調節機能を妨げ、必要以上に血管を収縮させることで冷え性を悪化させることもあります。
冷え性が続くと発症する可能性のある病気
冷え性の背後には、貧血、甲状腺機能低下症、膠原病、閉塞性動脈硬化症、心不全などの病気が隠れている場合があります。
心不全や甲状腺機能低下症の場合は、冷えるだけでなく、全身のむくみを伴います。
なお、冷え性は低体温とは異なる状態です。
低体温は深部体温が35℃以下になる危険な状態で、激しい震えや意識障害が現れ、最終的には生命に危険を及ぼします。
極端な冷え性が続く場合や他の症状がみられる場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
食事と栄養による冷え性の改善方法
冷え性の改善には、栄養バランスを整え、血行を促進し、体を内側から温める栄養素や食品を摂取することが重要です。
- バランスのとれた栄養摂取を心がける
- 筋肉量を増やし血管をしなやかに保つタンパク質とビタミンCを摂取する
- 自律神経を整えるカルシウムやマグネシウムを摂取する
- 体を温める陽性の食品を摂取する
- 糖質や脂質が多く血行不良を招く食品を避ける
バランスのとれた栄養摂取を心がける
冷え性改善や健康維持のためには、栄養素のバランスを整えることが基本です。
炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取することで、体全体の機能がスムーズに働きます。
特に、ビタミンEは血行を促進する働きがあり、ナッツ類やモロヘイヤ、はまちなどの食品に豊富に含まれています。
また、鉄は血液中の酸素の運搬能力を高め、冷え性や貧血の改善に役立つため、レバー、野菜、海藻、大豆などから摂取し、吸収を高めるためにビタミンCを併せて摂ることがおすすめです。
さらに、糖質や脂質をエネルギーに変換するために必要なビタミンB群は、豚肉、うなぎ、レバー、魚などから摂取できます。
また、肉より魚を多く摂取するよう心がけ、オメガ3系脂肪酸(EPA、DHA)を含む食品を取り入れることで、血液をサラサラに保つ効果が期待できます。
筋肉量を増やし血管をしなやかに保つタンパク質とビタミンCを摂取する
冷え性の原因の一つは、筋肉量不足や血管の脆さです。
筋肉や血管の健康を保つには、肉、魚、大豆、卵、乳製品などの良質なタンパク質と、緑黄色野菜や果物に含まれているビタミンCの摂取が欠かせません。
これらの栄養素は、コラーゲン生成を助け、筋肉や血管を強くしなやかにする働きがあります。
自律神経を整えるカルシウムやマグネシウムを摂取する
ストレスやホルモンバランスの乱れは、自律神経の働きを妨げ、冷え性の悪化につながります。
これを改善するために、小魚や海藻に含まれているカルシウムや、海藻、魚、豆類に含まれているマグネシウムを摂取しましょう。
さらに、神経の正常な働きをサポートし、血管の拡張を促すビタミンB群も重要なため、これらの栄養素を含む食品を、日々の食事にバランスよく取り入れることが大切です。
体を温める陽性の食品を摂取する
東洋医学では、食べ物を「陽性(体を温めるもの)」と「陰性(体を冷やすもの)」に分け、その働きを活用しています。
特に、冬に収穫される根菜類や寒い地域で育つ食材は、体を温める作用があるといわれています。
- にんにく
- しょうが
- 玉ねぎ
- とうがらし(カプサイシン含有)
- にんじん
- 長ネギ
- かぼちゃ
冬が旬のにんじんやかぼちゃなどの根菜類や、発汗・血行促進効果のあるしょうがやとうがらしを食事に取り入れると良いでしょう。
また、にんにくには、タンパク質やビタミン、ミネラルが豊富に含まれており、細胞の活性化や血行促進によって、体を温める効果が期待できます。
逆に、なすやトマトなどの体を冷やす作用のある食品は、煮たり焼いたりして加熱調理することでその作用を抑えることができます。
糖質や脂質が多く血行不良を招く食品を避ける
ファストフード、インスタント食品、スナック菓子は糖質や脂質が多く、血液をドロドロにし血行不良を招きます。
これらを避けるとともに、糖質や脂質をエネルギーに変えるための補酵素であるビタミンB群(豚肉、うなぎ、魚など)やビタミンE(ナッツ類)を摂取し、血行を促進しましょう。
生活習慣による冷え性の改善方法
冷え性の改善には、適度な運動や入浴、マッサージなど、血行を促進する生活習慣の改善を意識することが重要です。
継続して取り入れることで、体が内外から温まり、冷え性の予防・改善が期待できます。
- 入浴とマッサージ
- 服装の工夫
- 適度な運動
- ストレス対策
入浴とマッサージ
冷え性改善には、血液循環を促すことが大切です。
38~40℃のぬるめのお湯に15分以内でゆっくり浸かることで、体を芯から温め、副交感神経を活性化させましょう。
また、入浴後にはふくらはぎをマッサージすることで、下半身の血流が良くなり、冷えの改善に役立ちます。
服装の工夫
温度調整がしやすいように重ね着を心がけ、脱ぎ着が簡単な服を選び、体を冷やさない工夫をしましょう。
特に首元や足元は冷えやすいため、夏でも冷やさないように注意しましょう。
ウールやヒートテックなど、保温性の高い素材の服を取り入れるのも効果的です。
適度な運動
筋肉は、体内で熱を生み出す重要な器官です。
ウォーキングやヨガ、軽い筋トレを習慣化し、筋肉量を増やすことで、冷え性の予防・改善につながります。
毎日無理なく続けられる運動を取り入れることがポイントです。
ストレス対策
ストレスやホルモンバランスの乱れは、自律神経に負担をかけ、冷え性の原因となります。
リラックスする時間を意識的に設け、副交感神経を活性化させる深呼吸や瞑想を取り入れましょう。
リラックスすることで、血流改善や体温調節機能の正常化が期待できます。
まとめ
今回は、不定愁訴の一つである冷え性が起こる原因や、改善方法について解説してきました。
冷え性の改善には、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取し、適度な運動や入浴といった生活習慣も意識して取り込むことが大切です。
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