腸内環境を改善する方法について解説

こんな方におすすめ
  • 腸内環境が悪くなると、身体にどんな悪影響があるの?
  • 腸内環境を整えるメリットは?
  • 腸内環境の改善は、どんな方法があるの?

腸は、栄養素を吸収する働きと、便として毒素を排泄するという2つの働きがあり、「第二の脳」とも呼ばれています。

腸内環境が悪くなると、便秘・下痢・免疫力の低下・アレルギー・リーキーガット症候群などの不定愁訴の原因となり、これらの不定愁訴を放っておくことで、病気に発展するリスクがあります。

そこで今回は、「腸の働き」「腸内細菌の種類」「腸内環境が悪くなると起こる不定愁訴」「腸内環境を改善する方法」を解説します。

自分自身の食生活や生活習慣の改善に努め、意識して善玉菌を増やすような生活を送ることが大切です。

栄養管理を見直すことが健康に繋がる第一歩になりますので、この記事を参考に見直してみるといいでしょう。

監修者

株式会社サムライフ 代表取締役 坂田 武士

薬剤師の経験を経て、薬に頼らない予防医学の専門家として従事。「日本の死因の第一位を老衰死にする」を目標に掲げ、過去20年間にわたる予防医学や栄養学に関する膨大な臨床実験と、延べ5万人に対する予防医学の指導を経験。

病院の院長や、管理栄養士、パーソナルトレーナーなど、健康を指導する立場の人間や、オリンピックメダリストをはじめとしたトップアスリートへの指導も行う。

著書:
4日間で脂肪だけをキレイに落とす本 筋肉を落とさず健康的にやせる!
『薬をすすめない薬剤師が教える 脱・薬健康法

目次

腸の働き

腸の働き

私たちの身体は、食べたもの・摂取した栄養素で作られており、どんなに医療・医薬品が進歩しても人間の変わらない原理原則です。

人間は、食べたものを消化し、吸収・輸送・代謝・排泄をする役割があり、様々な臓器がそれぞれの役割を担いながら、生命活動を維持しています。

その中でも、近年注目を集めている臓器が「腸」です。

「腸」は、身体の中にとり入れた食べものを消化し、栄養素を吸収する働きと、便として毒素を排泄するという2つの働きがあります。

また、「第二の脳」と言われていたり、自律神経を整えるという面でも大きな役割を果たしています。

腸内細菌の種類

腸内細菌の種類

私たちの腸内細菌の数は100兆個以上とも言われており、腸内細菌たちは、私たちが食べたものをエサにして、互いに競い合い、助け合いながら生きる“生態系”を作っています。

これを「腸内フローラ」と呼び、私たちが毎日出す便は、水分を除いた1/3は腸内細菌でできているので、便は「腸内フローラ」の一部ということになります。

腸内フローラは、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌と、大腸菌やウエルシュ菌などの悪玉菌、善玉菌や悪玉菌の優勢な方に加担する性質を持っている日和見菌の3種類の菌で構成されています。

「腸内環境」はこれらの3つの腸内細菌のバランスで決まり、善玉菌が優勢な状態を腸内環境が整っている状態とし、善玉菌と悪玉菌の勢力次第で、腸内の健康状態は日々変わっていきます。

腸内環境が悪くなると起こる不定愁訴

腸内環境が悪くなると起こる不定愁訴

腸内環境が悪くなると、便秘・下痢・免疫力の低下・アレルギー・リーキーガット症候群などの不定愁訴の原因になります。

また、生活習慣病やがんなどのリスクが高まる可能性があります。

腸内環境が悪くなると起こる不定愁訴(代表例)
  • 便秘・下痢
  • 免疫力の低下
  • リーキーガット症候群

これらの不定愁訴はプレゼンティーズムに繋がる可能性もあるため、健康経営の観点からも重要な課題です。

便秘・下痢

腸内環境が悪くなると、まず現れてくるのが腹痛や便秘・下痢などの「お腹の不調」です。

悪玉菌が優勢だと、悪玉菌が排出する毒性物質の影響で、大腸の蠕動運動の働きが鈍くなり、便秘になります。

また、下痢は便秘とは逆に、蠕動運動を活発化させてしまうことで起こります。

免疫力の低下

腸内環境が悪くなると、免疫力が低下します。

口や鼻から侵入した細菌やウイルスは、ほとんどが胃酸で死滅しますが、一部は小腸まで侵入します。

小腸の下部にあるパイエル板は、免疫細胞が集まる免疫機関であり、身体にとって悪影響のある細菌やウイルスを判断して攻撃・排除することができます。

しかし、腸内環境が悪くなることにより、パイエル板がうまく機能しなくなるため、免疫力が下がります。

リーキーガット症候群

腸内環境が悪くなると、リーキーガット症候群になるリスクが高まります。

リーキーガットとは、「漏れやすい腸」という意味で、言葉の通り腸の粘膜に隙間が空き、ウイルスや菌・タンパク質などが血中に漏れ出す状態にある腸を指します。

食品添加物やジャンクフード・小麦粉のグルテン・毒素などが腸の中にあふれたり、ストレスを感じると腸の粘膜が炎症を起こすと言われています。

漏れやすい状態が続くと、炎症反応・免疫の過剰反応が起こり、花粉症やアトピー・アレルギーなどにつながります。

また、メンタルにも影響すると言われており、統合失調症や自閉症・睡眠障害・躁うつ・パニック障害になるリスクも高まります。

腸内環境を整えるメリット

腸内環境を整えるメリット

老若男女問わず、健康な身体を維持するために必要なことは、腸内環境を守ることです。

肥満や糖尿病の予防・うつ状態の改善・睡眠の質の改善・免疫力向上など、世界中の研究者のおかげで様々な可能性がわかってきました。

腸内環境を整えることにより、主に次の3つのメリットがあります。

腸内環境を整えるメリット
  • 肥満の予防
  • 免疫力を高める
  • 心の健康につながる

肥満の予防

腸内環境を整えることにより、短鎖脂肪酸が作られ、肥満の予防や排便を促す働きなど、腸の健康に役立つ働きをします。

腸内環境が良い人は、食べ物を腸内細菌が分解して、短鎖脂肪酸を作ります。

短鎖脂肪酸は、他の栄養分とともに腸から吸収され、血液中に入って全身へ運ばれて脂肪細胞にたどり着くと、細胞は栄養分の取り込みをやめ、脂肪が過剰にたまるのを防いでくれます。

交感神経にたどり着くと全身の代謝が活性化するため、肥満を防いでくれるのです。

免疫力を高める

腸内環境を整えることにより、パイエル板が免疫力を高めてくれます。

パイエル板とは、回腸(小腸の下部)に約20~30個存在している免疫機能を司る総合司令所で、体全体の免疫の60~70%が集まっています。

腸内に有害な異物が侵入してくると、パイエル板は異物の情報を集めて分析し、T細胞・B細胞などの白血球に、異物への攻撃・排除を命令します。

ガン細胞には、ガン専門のNK細胞という白血球が存在し、命令を受けた白血球は、異物への攻撃を開始します。

これらの免疫機能が24時間休む事なく監視してくれるため、風邪をひきにくい体・がんになりにくい体を作ることができます。

心の健康につながる

腸は第二の脳と言われており、腸内環境を整えることで、心の健康にもつながります。

人間の脳は、1000億個の神経細胞があると言われています。

一方、腸にも神経細胞があり、人体の中では脳に次いで2番目に多く、1億個とも言われています。

いわば親子関係とも言える腸と脳は、迷走神経という直通回路を介して繋がっており、腸内細菌が作った神経伝達物質であるドーパミンやセロトニンを腸の神経が受け取ると、迷走神経を介して脳にも届けられます。

そのため、やる気や幸福感情に影響を及ぼし、心の病を防いでくれるのです。

腸は、その他にも健康長寿や美容にも関わっており、腸内環境を整えることは、健康の第一条件とも言えるでしょう。

腸内環境を改善する方法

腸内環境を改善する方法

理想的な腸内環境を作る方法として、「プロバイオティクス」と「プロバイオティクス」、この2つを同時に取り込む「シンバイオティクス」があります。

また、最近の新しい考え方として、口から摂り入れた食品を材料に、腸内環境が作り出す代謝産物が人間にとって素晴らしい機能を発揮することがわかってきたのです。

プロバイオティクス

「プロバイオティクス」とは、腸内環境を整えて免疫力を高めるなど、人体に良い影響を与える微生物(菌類)、またはそれらを含む製品、食品のことを言います。

日本人の伝統食品である発酵食品(有益菌)や、乳酸菌でいうと生菌(生きている菌)を摂る必要があります。

腸が最も動くのは副交感神経が優位な睡眠中のため、ゴールデンタイムに活躍してもらうために、夕食には発酵食品を摂り入れましょう。

しかし、生きている菌は胃酸や胆汁酸に弱いため、生きたまま回腸や大腸まで届きにくいと言われています。

プレバイオティクス

「プレバイオティクス」とは、腸内で消化されにくい食物繊維やオリゴ糖などが代表的なものです。

生きている有益菌に良いエサをあげて代謝産物を増やしたり、少しずつ腸内環境を変えていこうという考え方です。

また、乳酸菌の死菌はプレバイオティクスに含まれます。

シンバイオティクス

「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」の両方とも同時に取り組むことを「シンバイオティクス」と呼びます。

腸に有益菌を届ける「プロバイオティクス」と、有益菌を育てる「プレバイオティクス」を同時に摂取することで、腸の働きを最大限に高めようと相乗効果が起こり、「腸内フローラ」にとってより良い効果を与えます。

ポストバイオティクス

最近の新しい考え方として出てきたのが、「ポストバイオティクス」です。

ポストバイオティクス(バイオジェニックス)の概念を定義しており、「宿主の健康に有効な作用をもたらす不活性化菌体、またはその構成成分や代謝物」として国際プロバイオティクスおよびプレバイオティクス科学協会が定義しています。
世界的な農学博士、光岡知足先生(東京大学名誉教授)によって近年、提唱された言葉です。

私たちが、口から摂り入れた食品を材料に、腸内環境が作り出す代謝産物のことを指します。

ポストバイオティクスの代名詞といえば、短鎖脂肪酸ですが、腸内細菌が食物繊維をえさとして食べて、短鎖脂肪酸が作られます。

短鎖脂肪酸である酢酸・酪酸・プロピオン酸は、直接体に良いことをするのではなく、腸の栄養になる・便通を良くする・免疫系を調整する・炎症を抑える・脂肪の蓄積を抑える・代謝促進など、さまざまな働きが期待されます。

麹だけで作った甘酒・塩麹・醤油麹などの麹調味料に含まれている麹菌や、納豆菌・酵母を摂取することで、短鎖脂肪酸が作られやすくなります。

腸内環境改善におすすめのメニュー

~納豆キムチ海苔添え~

納豆菌が糖化菌の代表である納豆と、乳酸菌の代表であるキムチ、水溶性食物繊維である海苔は最強の組み合わせです。

納豆キムチ海苔添え

まとめ

今回は、腸内環境を整えるメリットや、腸内環境が悪くなると起こる不定愁訴、腸内環境を改善する方法について解説してきました。

腸内環境が悪くなると便秘や下痢などのお腹の不調や、免疫力の低下・アレルギー・リーキーガット症候群などが起こる可能性があり、仕事や日常生活にも影響が大きくなります。

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