頭痛の改善に必要な栄養素と目標量について解説

- 頭痛になる原因って?
- 頭痛が続くと考えられる病気は?
- 頭痛の改善は、どんな方法があるの?
頭痛は、多くの人が経験する不定愁訴の一つで、根本的な原因の多くは血行不良です。
慢性的な頭痛は、仕事や日常生活に大きな影響を及ぼすだけでなく、中には二次性頭痛として激しい痛みを伴い、くも膜下出血、脳梗塞、副鼻腔炎、うつ病といった重大な病気が隠れている場合もあります。
そこで今回は、頭痛の症状と原因、頭痛に隠れている病気、さらに食事・栄養や生活環境の観点から、頭痛の改善方法を解説します。
食生活を中心とした栄養管理を見直すことが健康に繋がる第一歩になりますので、この記事を参考に見直してみるといいでしょう。
株式会社サムライフ 代表取締役 坂田 武士
薬剤師の経験を経て、薬に頼らない予防医学の専門家として従事。「日本の死因の第一位を老衰死にする」を目標に掲げ、過去20年間にわたる予防医学や栄養学に関する膨大な臨床実験と、延べ5万人に対する予防医学の指導を経験。
病院の院長や、管理栄養士、パーソナルトレーナーなど、健康を指導する立場の人間や、オリンピックメダリストをはじめとしたトップアスリートへの指導も行う。
- 株式会社 サムライフ 代表取締役
- 一般社団法人 日本予防医学マイスター協会 代表理事
- 一般社団法人 日本先進医療臨床研究会 理事
著書:
『4日間で脂肪だけをキレイに落とす本 筋肉を落とさず健康的にやせる!』
『薬をすすめない薬剤師が教える 脱・薬健康法』

頭痛とは

頭痛は不定愁訴の一つで、大きく「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分けられます。
一次性頭痛は特定の病気が原因ではなく、同じような痛みを繰り返し感じることが特徴です。
一方、二次性頭痛はくも膜下出血、脳腫瘍、副鼻腔炎、うつ病などの病気が原因で引き起こされる頭痛です。
病気が原因ではない一次性頭痛
一次性頭痛は、病気が原因ではない頭痛で、「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛」が主に挙げられます。
片頭痛は、脈打つようなズキズキした痛みが特徴で、光や音に敏感になり、吐き気を伴うことがあります。
頭の片側だけでなく、両側が痛むこともあり、痛みは数日続くこともあります。
緊張型頭痛は、後頭部やこめかみ、額を中心に、頭全体が締め付けられるような痛みを特徴とし、一次性頭痛の中でも特によく見られる症状です。
圧迫感やジワジワとした痛み、さらには体がフワフワするようなめまいを感じることがありますが、片頭痛と異なり、吐き気や痛みの悪化はあまり見られません。
群発頭痛や三叉神経・自律神経性頭痛は、顔の神経や血管の異常が関係し、激しい痛みが目の奥やこめかみに現れます。
これらの頭痛は、片側の頭部が痛み、同じ側の目や鼻、耳などに異常を伴うことが特徴です。
群発頭痛は、特に目の奥からこめかみにかけて激しい痛みを感じ、痛む側の目の充血や流涙、まぶたの下垂、鼻水や鼻づまりなどが現れることがあります。
痛みは決まった時間帯に起こり、発作は数か月続くこともあります。
病気が原因で起こる二次性頭痛
病気が原因で引き起こされる頭痛は「二次性頭痛」と呼ばれます。
二次性頭痛の症状としては、これまでに経験のない突然の激しい頭痛、時間が経つにつれて痛みが強くなる、発熱や吐き気・嘔吐を伴う、手足のしびれや麻痺を伴う、視力の低下や言語障害が現れるなどがあります。
特に、見逃すと危険な病気には、くも膜下出血、脳梗塞、脳腫瘍、慢性硬膜下出血、高血圧性脳症、副鼻腔炎、緑内障、うつ病などがあり、これらの病気には医師の診断と適切な治療が必要です。
血行不良で起こる頭痛

頭痛は、主に血行不良が原因で起こります。
血行不良は、生活習慣や食習慣の乱れ、自律神経の失調によって引き起こされ、不定愁訴やさまざまな病気のリスクにつながります。
頭痛の約9割は筋緊張性頭痛で、首や肩、背中にかけての筋肉の緊張や血流不足が主な原因です。
また、長時間同じ姿勢を保つことや眼精疲労、体の冷え、運動不足、ストレスなども緊張型頭痛の原因として考えられます。
片頭痛は、ストレスやホルモン変化、気候、睡眠不足などの生活環境の影響で起こり、セロトニンやマグネシウム不足も関与します。
群発頭痛や三叉神経・自律神経性頭痛は、血管の拡張による炎症や三叉神経の異常が原因とされ、アルコール摂取や喫煙、生活習慣やストレスが引き金となることが多いです。
また、更年期障害に伴う頭痛もあり、女性ホルモンの分泌量の変化や精神的ストレスが要因と考えられています。
頭痛の改善に必要な栄養素と目標量

頭痛を改善するためには、マグネシウムやビタミンC、ビタミンB群、オメガ3系脂肪酸などの栄養素を十分に摂取し、バランスのとれた食事を心がけることが重要です。
- マグネシウム(400㎎)
片頭痛を誘発する血小板凝集を阻止する働きがあるため、頭痛の予防に役立ちます。海藻、大豆、ナッツ類に多く含まれています。 - ビタミンC(1000㎎)
血行促進や免疫力向上に役立つため、かぜによる頭痛や、片頭痛、慢性的な頭痛にも効果が期待できます。野菜や果物に多く含まれています。 - ビタミンB群
自律神経を整え、頭痛の頻度を減らし、症状の改善に役立ちます。豚肉、うなぎ、魚、レバーなどに多く含まれています。 - ビタミンE(150㎎)
血行を良くし、頭痛の緩和をサポートします。ナッツ類やモロヘイヤなどに多く含まれています。 - オメガ3系脂肪酸(EPA・DHA)(2.1g)
血小板の凝集を抑制し、血管拡張の炎症を抑えることで頭痛を予防します。えごま油、あまに油、さばやさんまなどの魚に豊富に含まれています。 - 葉酸(400㎍)
「造血のビタミン」と呼ばれ、ビタミンB12とともに赤血球の生成のために働きます。葉酸は名前の通り、緑葉野菜に豊富に含まれており、また、レバーや豆類・果物にも豊富です。 - ビタミンB12(30㎍)
葉酸と協力して赤血球を生成する赤いビタミンです。血液の酸素運搬能力を高め、頭痛の予防に役立ちます。主に動物性食品に多く含まれていて、肉類ではレバー、魚介類では貝類に多く含まれています。 - 鉄(15㎎)
赤血球のヘモグロビンを増やし、全身の酸素運搬を助けます。レバーや赤身肉・かつおなどから摂取できるヘム鉄の方が、非へム鉄よりも鉄としての吸収率が高いことが知られています。 - カルシウム(1000㎎)
交感神経の興奮を抑える働きがあります。骨ごと食べられる小魚や、豆腐や納豆などの大豆製品、野菜類や種実類などに多く含まれています。
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栄養素の効果的な摂取方法

頭痛の改善や予防には、加工食品や高脂質食を控え、栄養バランスを意識した食生活が重要です。
青魚を主菜にし、副菜としてほうれん草のおひたしや海藻サラダなど、複数の栄養素を摂取できる和食を基本にした献立を意識しましょう。
タンパク質×ビタミンC
タンパク質とビタミンCを一緒に摂取することで、筋肉や血管の柔軟性を高めます。
肉や魚、大豆などの良質なタンパク質は、筋肉や血管の形成に必要です。
ビタミンCと一緒に摂取することで、コラーゲン生成が促され、筋肉や血管をしなやかに保つことが期待できます。
ビタミンB群×ビタミンE×オメガ3系脂肪酸(EPA・DHA)
ビタミンB群、ビタミンE、オメガ3系脂肪酸(EPA・DHA)を摂取することで、血液循環の促進が期待できます。
糖質や脂質をエネルギーに変えるための補酵素であるビタミンB群や、抹消血管を拡張させ、血行を促進するビタミンEを摂ることが大切です。
オメガ3系脂肪酸(EPA・DHA)は血液をサラサラにし、血管の炎症を抑えます。
カルシウム×マグネシウム
カルシウムとマグネシウムを一緒に摂取することで、神経の健康をサポートします。
カルシウムは交感神経の興奮を抑え、マグネシウムは筋肉の収縮や神経伝達を正常に保つ働きがあります。
さらに、ビタミンB群を摂取することで神経の働きを整え、血管の拡張をスムーズにし、ストレス軽減にもつながります。
葉酸×ビタミンB12×鉄
葉酸、ビタミンB12、鉄を摂取することで、酸素供給を助けます。
造血のビタミンと呼ばれる葉酸は、赤血球の生成をサポートし、ビタミンB12は造血を促進します。
また、鉄はヘモグロビンの生成を助けるため、これらをバランスよく摂取することで酸素運搬能力を高めることが期待できます。
生活習慣による頭痛の改善方法

生活習慣による頭痛を改善するには、自律神経への負担を軽減することが重要です。
38~40度のお湯に15分以内で入浴し、ふくらはぎをマッサージすることでリラックス効果を促しましょう。
また、首の運動や蒸しタオルで肩を温める、ウォーキングやヨガなどで体を動かし新陳代謝を高めるといった身体をほぐす方法も効果的です。
ただし、片頭痛の場合は運動や入浴が痛みを助長する可能性があるため注意が必要です。
まとめ
今回は、不定愁訴の一つである頭痛が起こる原因や、改善方法について解説してきました。
頭痛の改善には、マグネシウム、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB群、葉酸、鉄、オメガ3系脂肪酸などをバランスよく摂取し、適度な運動や入浴といった生活習慣も意識して取り込むことが大切です。
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