白髪・抜け毛・パサつきの原因は栄養不足?髪トラブルと隠れた疾患を徹底解説

- 髪トラブルが起こる原因って?
- 髪トラブルに隠れている疾患は?
- 髪トラブルの改善や予防には、どんな方法があるの?
加齢に伴う白髪や薄毛、産後の抜け毛、ストレスによる脱毛など、髪トラブルは多くの人が経験する不定愁訴の一つです。
ホルモンバランスの乱れや、栄養不足、ストレスや老化などが原因で、見た目や手触りに変化が生じ、仕事や日常生活に影響を及ぼします。
そこで今回は、髪トラブルが起こる原因、髪トラブルに隠れている疾患、さらに髪トラブルの予防や改善に必要な栄養素と目標量を解説します。
食生活を中心とした栄養管理を見直すことが健康に繋がる第一歩になりますので、この記事を参考に見直してみるといいでしょう。
株式会社サムライフ 代表取締役 坂田 武士
薬剤師の経験を経て、薬に頼らない予防医学の専門家として従事。「日本の死因の第一位を老衰死にする」を目標に掲げ、過去20年間にわたる予防医学や栄養学に関する膨大な臨床実験と、延べ5万人に対する予防医学の指導を経験。
病院の院長や、管理栄養士、パーソナルトレーナーなど、健康を指導する立場の人間や、オリンピックメダリストをはじめとしたトップアスリートへの指導も行う。
- 株式会社 サムライフ 代表取締役
- 一般社団法人 日本予防医学マイスター協会 代表理事
- 一般社団法人 日本先進医療臨床研究会 理事
著書:
『4日間で脂肪だけをキレイに落とす本 筋肉を落とさず健康的にやせる!』
『薬をすすめない薬剤師が教える 脱・薬健康法』

髪トラブルとは

「髪トラブル」とは、髪や頭皮に起こるさまざまな異常や不調のことを指します。
これには、髪の見た目や手触りが悪くなるだけでなく、抜け毛やかゆみなどの症状も含まれ、日常生活や心理面に影響を及ぼすこともあります。
主な髪トラブルの例として、次の6つがあげられます。
- 抜け毛・薄毛・脱毛
髪の量が減り、地肌が目立つようになる状態。 - 枝毛・切れ毛
髪の毛の表面が傷んで裂けたり、途中で切れてしまったりする状態。 - パサつき・乾燥
髪にツヤや潤いがなく、手触りがゴワゴワする状態。 - フケ・かゆみ
頭皮の皮膚がはがれ落ちたり、炎症によるかゆみが出たりする。乾燥性と脂性のタイプがある。 - ベタつき・におい
皮脂の過剰分泌により、髪や頭皮がベタベタしたり、においが気になる状態。 - 白髪の増加
メラニン色素の減少により、黒髪が白く変化する。加齢だけでなくストレスや栄養不足も関係する。
髪トラブルが起こる原因

髪トラブルの原因は、ホルモンバランスの変化や、ストレス、睡眠不足、栄養の不足や偏りなど複数の要素が絡み合って発生します。
また、頭皮の血行不良や過剰な皮脂分泌、紫外線や乾燥といった外的ダメージも、毛根や毛母細胞の働きを妨げ、抜け毛や髪の細り、パサつきなどの不調を引き起こします。
髪のトラブルには、次のような代表的な原因があります。
- ホルモンバランスの乱れ
- 栄養不足
- ストレス
- ヘアスタイルによる刺激
- 過度なダイエットや喫煙などの生活習慣
- 頭皮の老化
- ヘアサイクル(毛周期)の乱れ
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れは、髪の成長に大きく影響します。
特に男性ホルモン(テストステロン)が5α-リダクターゼという酵素によってDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されると、毛母細胞の働きが抑制され、発毛や育毛が妨げられます。
また、出産後や更年期には女性ホルモン(エストロゲン)の減少により、一時的に抜け毛が増えることがあります。
これらの変化は男女問わず薄毛の原因になることがあります。
栄養不足
髪の主成分であるケラチンはたんぱく質から作られるため、栄養不足は髪の成長に直結します。
特にたんぱく質、亜鉛、鉄、ビタミン類が不足すると、毛母細胞への栄養供給が滞り、抜け毛や髪のパサつきの原因になります。
過度なダイエットや偏った食生活は栄養不足を招きやすく、髪の健康を損なう大きな要因となります。
ストレス
ストレスは自律神経やホルモンバランスを乱し、髪の成長に深く関わる毛乳頭の機能を低下させます。
その結果、髪が細くなったり抜けやすくなったりし、円形脱毛症を引き起こすこともあります。
また、一般的に問題となるのは頭髪の脱毛ですが、眉毛やまつ毛、髭、体毛など、身体のあらゆる毛に脱毛が生じる「抜毛症」へとつながるケースもあります。
さらに、ストレスは血流を悪化させ、毛根への栄養供給を妨げるため、白髪や薄毛の原因にもなります。
ヘアスタイルによる刺激
まとめ髪や分け目の固定は、髪トラブルの原因となります。
ポニーテールやお団子、いつも同じ場所で髪を分けるスタイルは、特定の毛根に継続的な引っ張りや圧力をかけてしまいます。
この刺激が毛乳頭に負荷をかけ、血流が悪化し、毛母細胞に十分な栄養が届かなくなり、抜け毛の原因となります。
牽引性脱毛症として知られています。
過度なダイエットや喫煙などの生活習慣
過度なダイエットや喫煙などの生活習慣は、抜け毛を引き起こすリスクを高めます。
過度なダイエットは、髪の主成分であるたんぱく質やビタミン・ミネラルの不足を招き、毛髪の成長を妨げます。
特に急激な食事制限は、毛根に十分な栄養が届かず、髪が細く弱くなる原因となります。
また、喫煙は血管を収縮させて血流を悪化させ、毛乳頭への栄養供給を阻害します。
これらの生活習慣は、栄養不足と血行不良の両面から髪にダメージを与え、抜け毛を引き起こすリスクを高めます。
頭皮の老化
年齢を重ねると、頭皮や毛根周辺の組織も老化し、髪の成長環境にさまざまな変化が起こります。
まず、頭皮の柔軟性が低下し硬くなることで血流が悪化し、毛根への栄養供給がスムーズに行われなくなります。
また、毛母細胞の働きが衰えることで髪の生成力が落ち、細く弱い髪が増えたり、抜け毛が目立つようになることもあります。
さらに、毛細血管の詰まりも起こりやすくなり、白髪や脱毛のリスクを高めます。
こうした加齢に伴う変化は、髪のボリュームやハリ・コシの低下につながる大きな原因の一つです。
ヘアサイクル(毛周期)の乱れ
加齢やホルモンバランスの乱れ、ストレス、栄養不足などによってヘアサイクルが乱れると、髪トラブルの原因となります。
髪は「成長期」「退行期」「休止期」というヘアサイクルを繰り返しながら生え変わっています。
通常、このサイクルは2〜6年の成長期が主体で、毛髪の約85〜90%が成長期にあります。
しかし、加齢やホルモンバランスの乱れ、ストレス、栄養不足などによってヘアサイクルが乱れると、成長期が短くなり、髪が十分に育たないまま抜けてしまうことがあります。
その結果、髪の本数が減ったり、細くなったりして、薄毛や抜け毛といった髪トラブルが目立つようになります。
髪トラブルに潜んでいる疾患

髪トラブルの背景には、単なる生活習慣や加齢だけでなく、何らかの疾患が潜んでいることもあります。
代表的なものが、男性型脱毛症(AGA)や女性のびまん性脱毛症で、これらはホルモンの影響によって起こる進行性の脱毛症です。
また、ストレスや免疫の異常によって引き起こされる円形脱毛症もよく見られる疾患の一つです。
さらに、甲状腺機能低下症や膠原病、リウマチ性疾患などの全身性の病気が原因で抜け毛が生じることもあります。
また、白癬(しらくも)という真菌感染によって、頭皮に炎症が起こり毛が抜けるケースもあります。
髪トラブルが長引いたり、急激に悪化した場合には、早めに専門医に相談することが大切です。
髪トラブルの改善に必要な栄養素と目標量

髪の健康を保ち、髪トラブルを改善・予防するには、毛根や毛母細胞に必要な栄養素をしっかりと補うことが大切です。
以下に、髪の成長や頭皮環境の改善に重要な栄養素と、その1日の摂取目標量をまとめました。
タンパク質(体重×1.2~1.5倍)
髪トラブルの予防・改善には、質の高いタンパク質を日々の食事でしっかり補うことが重要です。
髪の主成分は「ケラチン」というタンパク質で構成されており、健康な髪の生成にはたんぱく質の十分な摂取が欠かせません。
タンパク質が不足すると、毛母細胞の働きが弱まり、髪が細くなったり抜けやすくなったりします。
また、疾患による脱毛やホルモンバランスの乱れがある場合でも、基礎栄養としてのタンパク質が不足していると改善が難しくなります。
大豆などの植物性タンパク質、肉類、魚介類、卵などの動物性タンパク質を、どちらかだけに偏らず、1:1で摂取したうえで、目標量の体重×1.2~1.5倍を目指しましょう。
ビタミンB群
ビタミンB群は、髪の健康維持に欠かせない栄養素です。
特にビタミンB2やビタミンB6、ビオチンは、頭皮の皮脂バランスを整えたり、毛母細胞の代謝を助けて髪の成長をサポートする働きがあります。
ビタミンB2は皮脂分泌をコントロールし、細胞分裂を促進することで健康な頭皮環境と髪の成長を支えます。
ビタミンB6はたんぱく質の代謝を助け、髪の主成分であるケラチンの合成を促進するため、抜け毛や細毛の予防にも役立ちます。
ビオチンは毛母細胞や毛乳頭の働きを高め、ヘアサイクルの「成長期」を延ばすほか、髪の太さや密度の向上、白髪予防への働きが期待されています。
これらのビタミンは体内で合成できないため、レバーや卵黄、納豆、緑黄色野菜などから積極的に摂取することが大切です。
ビタミンE(150㎎)
ビタミンEは、髪の健康を保つために欠かせない脂溶性ビタミンのひとつです。
まず、強い抗酸化作用により、毛根や頭皮の細胞膜を酸化ダメージから守り、老化を抑える働きがあります。
特に毛母細胞の老化を防ぐことが、髪の成長維持に役立つとされています。
さらに、末梢血管を広げて血行を促進する作用があり、頭皮への酸素や栄養の供給をスムーズにする点も重要です。
これにより、毛根が活性化し、髪の成長環境が整いやすくなります。
アーモンドやアボカド、かぼちゃなど、身近な食材から取り入れやすい栄養素です。
亜鉛(20㎎)
亜鉛は髪の主成分である「ケラチン」の合成に必要不可欠なミネラルで、髪の生成や成長を支える毛母細胞の分裂をサポートする重要な働きを担っています。
また、頭皮の細胞分裂時にDNAの転写を助ける役割もあり、十分な量がないと毛の成長が滞り、抜け毛の原因になりやすくなります。
亜鉛自体に男性ホルモンを抑える働きはありませんが、脱毛を進行させにくい頭皮環境を整えるために欠かせない栄養素です。
ただし、体内での吸収率が高くないため、クエン酸やビタミンCと一緒に摂ると吸収効率が高まります。
逆に、フィチン酸(玄米や豆類に多く含まれる)は吸収を妨げるため摂取バランスにも注意が必要です。
牡蠣や牛肉、大豆、ナッツ類などを食事に取り入れることで、髪の健やかな成長を内側からサポートできます。
鉄(15㎎)
鉄は髪の成長に不可欠な栄養素で、血液中のヘモグロビンを構成し、毛根に酸素を届ける役割を担っています。
酸素は毛母細胞がエネルギーを作り出すのに必要不可欠なため、鉄不足になると髪の成長が滞り、抜け毛や白髪といったトラブルにつながることがあります。
特に女性は月経や妊娠・出産で鉄を失いやすく、産後の抜け毛の大きな要因にもなります。
鉄の多い食材にはレバーや赤身肉、小松菜、ひじきなどがありますが、吸収率が高くないため、ビタミンCと一緒に摂ることで効率よく吸収されます。
また、ビタミンCはコラーゲンの生成を助けて毛根の構造を強化する働きもあり、髪の健康維持に相乗的な効果をもたらします。
まとめ
今回は、髪トラブルを引き起こす原因や、予防・改善方法について解説してきました。
髪トラブルを引き起こしにくくするためには、タンパク質、ビオチン、ビタミンB群、ビタミンE、亜鉛、鉄などをバランスよく摂取し、生活習慣を見直すことも大切です。
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