加齢臭に必要な栄養素と生活習慣でできる対策

こんな人におすすめ
  • 加齢臭が起こる原因って?
  • 加齢臭に隠れている病気は?
  • 加齢臭の改善は、どんな方法があるの?

ふとした瞬間に、自分や身近な人の“におい”が気になることはありませんか?

特に中高年になると、体から「加齢臭」と呼ばれる特有のにおいが現れることがあります。

加齢臭は不定愁訴の一つで、加齢に伴う体内の変化やホルモンバランスの乱れ、生活習慣の乱れなどが主な原因とされています。

しかし、加齢臭は正しい知識と日々のケアによって、軽減・予防することが十分に可能です。

そこで今回は、加齢臭が起こる原因、食事・栄養や生活環境の観点から、加齢臭の改善方法を解説します。

食生活を中心とした栄養管理を見直すことが健康に繋がる第一歩になりますので、この記事を参考に見直してみるといいでしょう。

監修者

株式会社サムライフ 代表取締役 坂田 武士

薬剤師の経験を経て、薬に頼らない予防医学の専門家として従事。「日本の死因の第一位を老衰死にする」を目標に掲げ、過去20年間にわたる予防医学や栄養学に関する膨大な臨床実験と、延べ5万人に対する予防医学の指導を経験。

病院の院長や、管理栄養士、パーソナルトレーナーなど、健康を指導する立場の人間や、オリンピックメダリストをはじめとしたトップアスリートへの指導も行う。

著書:
4日間で脂肪だけをキレイに落とす本 筋肉を落とさず健康的にやせる!
『薬をすすめない薬剤師が教える 脱・薬健康法

目次

加齢臭とは

加齢臭とは

加齢臭とは、加齢に伴い体内で増加する皮脂成分「ノネナール」などが原因となって発生する特有の体臭を指します。

ノネナールは、皮脂に含まれる「パルミトオレイン酸」という脂肪酸が酸化・分解されてできる物質で、青臭くて油っぽいにおいが特徴です。

40代頃から目立ち始め、特に後頭部や耳の後ろ、首の後ろ、胸元、背中など皮脂腺の多い部位から発生しやすくなります。

加齢臭が起こる原因は?

加齢臭が起こる原因は?

年齢を重ねると、「においが気になる」と感じることが増えてきます。

これは、単に汗や皮脂の量の問題だけでなく、体の内側で起きている変化が大きく関係しています。

加齢臭が起こる主な原因は、次の4つです。

加齢臭が起こる原因
  • 活性酸素の増加
  • 皮脂の変化
  • 酸化反応
  • 腸内環境の乱れ

活性酸素の増加

加齢やストレス、紫外線、喫煙などの影響によって、体内で「活性酸素」が多く発生するようになります。

この活性酸素は細胞や皮脂を酸化させ、体の中に“サビ”を生じさせるような状態をつくります。

その結果、酸化によって加齢臭の原因となるにおい物質が生まれてしまうのです。

皮脂の変化

40代を過ぎる頃から、皮脂の分泌量が増えるだけでなく、成分の質も変化します。

中でも「パルミトオレイン酸」という脂肪酸が増え、これが酸化されやすい特徴を持ちます。

この変化が、加齢臭のもととなる「ノネナール」の発生につながっていきます。

酸化反応

増えた皮脂に活性酸素が作用すると、皮脂が酸化されて“過酸化脂質”が作られます。

さらにそれが皮脂中の脂肪酸と反応することで、においの強い「ノネナール」が発生します。

つまり、体内外で進む酸化反応が、加齢臭の根本的な原因となっているのです。

腸内環境の乱れ

腸内の悪玉菌が増えて腸内環境が乱れると、有害物質の代謝や排出がうまくいかなくなります。

その結果、アンモニアやインドールなどのにおい物質が血液に入り、汗や皮脂に混ざって排出されます。

腸の乱れは、体臭を強める“見えない要因”の一つといえるのです。

加齢臭に隠れている病気

加齢臭に隠れている病気

加齢臭の背景には、体内の酸化ストレスや代謝異常が関係しており、病気が隠れていることもあります。

活性酸素の増加は血管を傷つけ、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクを高めます。

酸化による代謝の乱れにより、糖尿病を悪化させ、肝機能や腎機能の低下も体臭の変化として現れる場合があります。

さらに、皮脂の分泌異常による皮膚疾患がにおいを強める原因になることもあります。

体臭の変化は、体内の異常を知らせるサインとして見逃さないことが大切です。

加齢臭の改善に必要な食事と生活習慣でできる対策

加齢臭の改善に必要な食事と生活習慣でできる対策

加齢臭は、年齢による皮脂成分の変化や酸化ストレスの増加、代謝機能の低下など、さまざまな要因によって起こります。

しかし、毎日の食事や生活習慣を見直すことで、においを軽減し、改善・予防することが可能です。

今日から始められる加齢臭対策のポイントを、食事と生活習慣の両面から解説します。

食事の見直しによる加齢臭の改善・予防対策

加齢臭対策には、体の酸化を防ぐ抗酸化栄養素(ビタミンE・C)を多く含む食品の摂取が大切です。

また、揚げ物や脂っこい肉を控え、野菜・魚・大豆製品を中心とした食生活を心がけましょう。

さらに、腸内環境を整える発酵食品(納豆、味噌、甘酒)や食物繊維(野菜、海藻、きのこ)も取り入れることで、老廃物の排出が促され、においの改善につながります。

生活習慣の見直しによる加齢臭の改善・予防対策

食事に加え、日々の生活習慣の見直しが加齢臭の改善や予防に重要です。

毎日の入浴では、汗や皮脂をしっかりと洗い流すことが基本であり、とくに耳の後ろや首筋など、においが発生しやすい見落としがちな部分も丁寧にケアすることが大切です。

また、ウォーキングや軽めのストレッチなどの有酸素運動を日常的に取り入れることで、体の代謝が高まり、老廃物の排出が促進され、においの原因物質も減少しやすくなります。

定期的に汗をかく習慣をつけることで汗腺が鍛えられ、ベタつきやにおいの強い悪い汗の発生を抑えることにもつながります。

さらに、喫煙や過度の飲酒は体内の酸化ストレスを高め、皮脂の酸化を助長する要因となるため、加齢臭の予防には禁煙や節酒を心がけることが重要です。

加えて、慢性的な睡眠不足や強いストレスは、ホルモンバランスを乱し、皮脂の過剰分泌を引き起こすため、においの悪化につながる可能性があります。

そのため、毎晩しっかりと質の良い睡眠を確保し、自分なりのリラックス方法を取り入れることで、心身ともに整い、においの軽減にもつながります。

こうした日々の小さな習慣を積み重ねていくことが、年齢に伴うにおいの悩みを根本から改善し、加齢臭の予防に大きな効果を発揮します。

加齢臭の改善に必要な栄養素と目標量

加齢臭の改善に必要な栄養素と目標量

加齢臭を改善・予防するためには、体内の酸化ストレスを抑え、皮脂の質を整えることが重要です。

以下に、加齢臭の改善・予防に必要な栄養素と、その1日の摂取目標量をまとめました。

加齢臭の改善に必要な栄養素(目標量)

ビタミンC(1000㎎)

ビタミンCは、強力な抗酸化作用を持ち、体内で発生する活性酸素を除去する働きがあります。

また、コラーゲンの生成を助け、皮膚や血管の健康を保ち、バリア機能の維持にも貢献します。

さらに、脂溶性のビタミンEと一緒に摂ることで、抗酸化効果が相乗的に高まることが知られています。

ビタミンCは、酸化したビタミンEを再生し、抗酸化作用を持続させる働きも担っています。

菜の花、パプリカ、ブロッコリー、柿、キウイフルーツなどに多く含まれています。

ビタミンE(150㎎)

脂溶性ビタミンであるビタミンEは、強力な抗酸化作用を持ち、「若返りのビタミン」とも呼ばれています。

体内の細胞膜や皮脂の酸化を防ぐことで、加齢臭の原因となる物質(ノネナールなど)の発生を抑える働きがあります。

特に、皮脂に含まれる脂質が酸化することで生じるにおい対策に効果的で、加齢臭の予防・改善に欠かせない栄養素です。

また、ビタミンCと一緒に摂取することで、ビタミンEの抗酸化力をサポートし、自身の酸化も防いでくれます。

亜鉛(20㎎)

亜鉛は、皮膚や粘膜の健康維持に欠かせないミネラルのひとつで、皮脂の分泌を調整したり、細胞の修復や代謝をサポートする働きがあります。

不足すると皮膚のターンオーバーが乱れたり、皮脂の酸化が進むことで体臭が強くなる可能性があります。

とくに、加齢臭が気になり始めた方は、意識的に摂りたい栄養素です。

牡蠣、うなぎ、豚レバー、カシューナッツなどに多く含まれています。

ポリフェノール(特にヘスペリジン)

ポリフェノールは強力な抗酸化作用を持ち、加齢臭の原因物質であるノネナールの発生を抑える働きがあります。

その中でもヘスペリジンは、柑橘類(特にみかんの皮など)に含まれるフラボノイドの一種で、

  • 抗酸化作用
  • 毛細血管の保護
  • 血流改善

といった作用により、老廃物の排出や代謝が促され、体臭の軽減にもつながるとされています。

ビタミンB2(7㎎)

ビタミンB2は「脂質代謝」に関与するビタミンで、体内の脂質を効率よくエネルギーに変換する役割があります。

脂質の代謝が滞ると、酸化された脂肪が皮脂に蓄積し、それが加齢臭の原因物質へと変化します。

ビタミンB2をしっかり摂ることで、皮脂の分泌を正常に保ち、過酸化脂質の発生を抑える効果が期待できます。

ビタミンB6(7㎎)

ビタミンB6は、たんぱく質の代謝に関わるビタミンで、皮膚や粘膜の健康維持に欠かせません。

加齢臭は、皮膚の状態の悪化や常在菌のバランスの乱れによって、臭いのもととなる代謝物が増えることで悪化することがあります。

ビタミンB6は、アミノ酸の代謝を助け、老廃物の排出を促すことで、皮膚を健やかに保ち、体内での臭いの発生を抑える働きがあります。

食物繊維

加齢臭の予防には、腸内環境の改善も重要です。

腸内で悪玉菌が増えると、有害なガスや老廃物が増え、それが血中に入り、汗や皮脂を通じて体臭として現れることがあります。

食物繊維は、

  • 腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を抑える
  • 老廃物や有害物質を便として排出する
  • 便秘を防ぐ

といった働きがあり、体内から臭いのもとを減らす効果が期待できます。

まとめ

今回は、不定愁訴の一つである加齢臭が起こる原因や、改善方法について解説してきました。

加齢臭の改善には、ビタミンC、ビタミンE、亜鉛などをバランスよく摂取し、生活習慣を見直すことも大切です。

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